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知らなかった彼の素顔と私の失恋

彼との出会いは私と共通の趣味である物理学で楽しいデートを重ねたが相手は既婚者だった。

私はだいぶ年上の人を好きになってしまいました。
なんと相手のいる方だったのです。
先日私が図書館で本を借りている時に良く見かける男の人がいました。

いつも物理学の分野の本を見ているのですが、そう言う私も物理の事が大好きで、趣味程度に本を読んでいました。
相手も私の事を知っていたようで、先日私が本を手に取ると、「その本は非常に面白いよ」と声をかけてくれたのがきっかけでした。
40代くらいかなと思っていた私は、20歳の私から見るとおじさんでした。

ありがとうございます、と一言いい図書館の閲覧コーナーでその本を見ているとまたそのおじさんが来ました。
私はおかしな人なのかと思い、すぐに家に帰ろうとしたのですが、そのおじさんは私に向かって「もし物理の事で興味があったら声をかけてください、僕物理学を教えているんです。」と言ってきたのです。
なんだ、どこかの学校の先生なのかと思い、私はそのおじさんに対しての警戒心がなくなりました。

実際に何度も会って、物理の話をしている時にお互い惹かれあうものを感じました。
私はそのおじさんの知的さ、また大人の落ち着きに心を揺さぶられました。
おじさんは私のどこが気に入ったのかわかりませんが、私と話していると若かった自分の勢いを取り戻せるような気がすると言ってくれました。

出会いも別れも突然に

そして私たちは図書館デートを繰り返し、図書館以外でも頻繁に会うようになりました。
でも、ひどいんです。
おじさんには家族がいたのです。

私が聞かなかったから言わなかったと言われましたが、家族を捨ててでも私と一緒に生きたいと言うおじさん。
私はそんなおじさんの一言で目が覚めました。
もう絶対におじさんとは会わないようにしようと思うとともに、物理の本を見るたび楽しかったデートを思い出す自分もいて、心がとても苦しいです。